【高校数学】2次方程式の解の公式の導出と判別式

 物理で考え事をしていた時に数式をこねくり回して気づいたら2次方程式の解の公式を導出していて、せっかくなのでまとめてみます。

1.2次方程式の解の公式の導出

 式(1)のような2次方程式を考えます。

$$ax^2 + bx + c = 0\tag{1}$$

 次のように変形していきます。2次方程式なので\(a≠0\)です。\(x\)の2乗を消したいです。

$$a\left(x^2 + \frac{b}{a}x\right) = -c$$

$$a\left(x + \frac{b}{2a}\right)^2 – \frac{b^2}{4a} = -c$$

$$a\left(x + \frac{b}{2a}\right)^2 = \frac{b^2 – 4ac}{4a}$$

$$\left(x + \frac{b}{2a}\right)^2 = \frac{b^2 – 4ac}{4a^2}$$

 平方完成をしています。これによって\(x\)を左辺にまとめることができ、これを解くと解の公式(2)が得られます。

$$x + \frac{b}{2a} = \pm\frac{\sqrt{b^2 – 4ac}}{2a}$$

$$x = \frac{-b \pm \sqrt{b^2 – 4ac}}{2a}\tag{2}$$

 普段から使ってる受験生は覚えていると思いますが、ど忘れしたり大学生になると忘れる人もいると思います。私は指導教員の授業のテストで内容はわかってるのに解の公式が思い出せず、符号を間違えて微妙な点数を取ったことがあります。悲しい。そういう時の保険として導出を覚えておくと役に立つ時もあるかもしれません。もっと早く知りたかった。

 物理でも解の公式を使う場面があります。等加速度運動(放物運動等)では、物体の位置\(y\)と時間\(t\)の関係式\(y=y_0+v_0 t-\frac{1}{2}gt^2\)が出てきます。時間\(t\)の2次方程式です。ある高さ\(y\) に到達する時間\(t\)を求める時に解の公式が必要になる場合があります。使わなくて済むように作問される場合も多いです。放物運動についてはこちらの記事にまとめています。

2.判別式

 ついでに高校生の頃理解するのに苦労した解の判別式についてもまとめてみます。式(3)が判別式です。

$$D=b^2 – 4ac\tag{3}$$

 どこかで見た気がしますね。式(2)の根号の中と同じです。根号の前に±があり、解が2つあることを示していて、根号の中身によって解の個数が変わります。

\(D>0\)の場合、根号の中身は正の実数となるので、式(2)より解は2つ持ちます。

\(D=0\)の場合、解は\(x =-\frac{b}{2a}\)の1つだけになります。

\(D<0\)の場合、根号の中身は負となり根号部分は虚数になります。したがって実数解を持たないことになります。

3.具体例

 まず式(4)の2次関数を使います。

\(y=x^2-2x+2\tag{4}\)

 平方完成をすると式(5)となり、図1のような(1,1)を頂点とする下に凸な2次関数となります。

\(y=(x-1)^2+1\tag{5}\)

図1

 この2次関数と\(y=2\)、\(y=1\)、\(y=0\)との交点について考えてみます。

\(y=2\)との交点

  式(4)に \(y=2\) を代入すると、次の方程式になります。

$$x^2 – 2x + 2 = 2$$

$$x^2 – 2x = 0\tag{6}$$

 判別式\(D\)は次のようになり、解を2つ持ちます。

$$D = (-2)^2 – 4 \cdot 1 \cdot 0 = 4 > 0$$

 式(6)を解くと

$$x(x-2)=0$$

となり、\(x = 0, 2\) の2つの実数解を持ちます。図1のグラフを見ても、\(y=2\) の直線とは解の2箇所で交わっていることがわかります。

\(y=1\)との交点

 同様に \(y=1\) を代入して整理します。

$$x^2 – 2x + 1 = 0\tag{7}$$

$$D = (-2)^2 – 4 \cdot 1 \cdot 1 = 0$$

 判別式\(D\)は0となり解は1つになります。式(7)を解くと

$$(x-1)^2 = 0$$

となり、\(x = 1\) の重解(1つの実数解)となっています。グラフでは2次関数の頂点と直線が接している点です。

\(y=0\)との交点

 最後に\(y=0\) (\(x\) 軸との交点)を考えます。

$$x^2 – 2x + 2 = 0$$

$$D = (-2)^2 – 4 \cdot 1 \cdot 2 = 4 – 8 = -4 < 0$$

 \(D < 0\) であるため、この方程式は実数解を持ちません。図1のグラフを見ても2次関数は \(x\) 軸(\(y=0\) の直線)と接しておらず、交点を持たないことがわかります。

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